競合インテリジェンス。日本ではまだ聞き慣れない言葉だが、海外ではCIという略称で独立したソフトウェア分野になっている。ここでいうCIは、継続的インテグレーションではない。

この記事では、海外と日本のCIツール主要8社について、公開されている料金と機能を1枚の比較として整理する。結論を先に言えば、料金を公開しているのは半数で、残りは見積もり制である。

CIツール8社の分類(統合型・監視特化型・国産)

CIツールの料金は公開と見積もりに分かれる

8社を料金の出し方で分けると、公開価格型と見積もり型の2つになる。公開価格型は監視特化のツールと国産ツールに多く、見積もり型は海外の統合プラットフォームに多い。

見積もり型は高いと決めつける前に、料金が何で決まるのかを見る必要がある。多くの場合、追跡する競合の社数、利用する席数、SSOなどの機能で金額が変わる。

出典: Kompyte『Pricing Plans』p.1(https://www.kompyte.com/plans, 閲覧日2026-05-24)

海外の統合型3社は見積もり制

Crayonの公式ページは、料金をCIプログラムに合わせて調整すると説明し、見積もり依頼を入口にしている。公開された価格表はない。

出典: Crayon『Pricing Inquiry』p.1(https://www.crayon.co/pricing/, 閲覧日2026-05-24)

Klueもデモの申し込みが入口で、公式サイトに価格表はない。同社は自社サイトで、25万人以上のユーザーが利用していると説明している。

出典: Klue『公式サイト』p.1(https://klue.com/, 閲覧日2026-05-24)

KompyteはSemrush傘下のサービスで、Essentials、Professional、Unlimitedの3段階がある。競合10社と25席、20社と100席、無制限というように上限が変わるが、金額は公開されていない。

出典: Kompyte『Pricing Plans』p.1(https://www.kompyte.com/plans, 閲覧日2026-05-24)

3社に共通するのは、AIによる要約や競合プロフィールの自動生成、CRM連携を備える点だ。日本語対応は限定的で、英語の画面を日常的に使うチーム向けの設計になっている。

監視特化型は料金が公開されている

一方、サイトの変更監視に特化したツールは料金を公開している。Visualpingは無料プランのほか、月14ドルから月350ドルまでの8段階を公式ページで公開している。

出典: Visualping『Pricing』p.1(https://visualping.io/pricing, 閲覧日2026-05-24)

ChangeTowerは無料の3ページから始まり、Liteが月12ドル、Essentialが月36ドル、Businessが月78ドルである。ページ数とチェック間隔で段階が分かれる。

出典: ChangeTower『Pricing』p.1(https://changetower.com/pricing, 閲覧日2026-05-24)

監視特化型は統合プラットフォームより機能が絞られるが、その分だけ料金が読みやすい。競合サイトの変化だけを追うなら、こちらで十分なことも多い。

国産ツールは公開価格と日本語対応

国産では、Compatoが無料の5URL週次から始まり、有料プランは月1,480円からである。AIが変更の意図を日本語で解釈し、Slackやメール、Chatworkへ通知する。

出典: Compato『料金』p.1(https://compato.app/, 閲覧日2026-05-24)

Watchlyは無料で3URLの24時間監視、有料のProが月1,580円で50URLと1時間ごとの監視である。UIとサポートが日本語なのは、国産に共通する利点だ。

出典: Watchly『料金』p.1(https://watchly.jp/, 閲覧日2026-05-24)

Asari Monitoringは2016年に提供を開始した国内の草分けで、基本プランは日次監視、料金は月10万円からである。法人向けの位置づけで、個人や小規模チームの選択肢ではない。

出典: Asari Monitoring『公式サイト』p.1(https://asari.misosil.com/, 閲覧日2026-05-24)
出典: PR TIMES『日本初の競合モニタリングオートメーションツール「Asari Monitoring」の提供を開始』p.1(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000015070.html, 閲覧日2026-05-24)

国産は価格が公開されている点で比較しやすい。その一方、監視できる情報源はサイト変更が中心で、ニュースやレビューまで横断する統合型はこれからと言える。

機能は情報源の数とAI解釈で差が出る

機能の差が最も出るのは、どの情報源を追えるかである。Kompyteはサイト、レビューサイト、求人、SNS、アプリストア、広告キーワードなど、数百の情報源を監視すると説明している。

出典: Kompyte『Pricing Plans』p.1(https://www.kompyte.com/plans, 閲覧日2026-05-24)

VisualpingやChangeTowerはWebページの変更検知に絞る代わりに、スクリーンショット比較やキーワード検知を公開価格で提供する。監視したい対象が決まっているなら、機能の多さは影響しない。

AI解釈の深さも分かれる。海外の統合型はバトルカードの自動更新や勝敗分析まで踏み込む。国産のCompatoは変更の意図を日本語で説明するが、勝敗分析までは提供していない。

機能を比べる4つの軸(情報源・AI解釈・日本語・料金の透明性)

日本市場での選び方は3つに分かれる

日本企業の選び方は、大きく3つに分かれる。1つ目は、競合サイトの変更監視だけを低予算で始める使い方である。

2つ目は、ニュースやレビューまで含めて競合を追いたい場合だ。この領域は海外の統合型が強いが、日本語対応と価格の問題が残る。

3つ目は、監視対象が数百ページに増える大規模な使い方だ。CERVNのように最大3万URL、15分間隔に対応する国内の法人向けツールもある。

出典: CERVN『公式サイト』p.1(https://www.cervn.jp/, 閲覧日2026-05-24)

予算が読みやすいのは公開価格型である。まず監視したいページを3つ決め、無料枠か月額数千円のツールで始め、足りない機能が出たら次を選ぶ順番が現実的だ。

日本市場での選び方(サイト監視だけ・ニュースまで・大規模監視)

最後に: 見積もり前提で比較を始める

CIツールの比較は、料金表を並べるだけでは終わらない。見積もり型が半数を占めるため、機能の確認と問い合わせが前提になる。

だからこそ、先に自社の用途を決めておきたい。どの競合を、どの情報源で、誰に届けるのか。この3点が決まっていれば、比較の軸はぶれない。