朝の会議が始まる前に、競合のプレスリリースが1本配信されていました。発表の中には、半年後の事業の向きがそのまま書かれています。プレスリリースは、競合が自ら語る一次情報です。

この記事では、プレスリリースを無料で監視するやり方を、受け取り方と確認の仕方に分けて説明します。特別なツールがなくても、今日から始められます。

競合プレスリリース監視の4つの受け取り方(企業ページ・RSS・アラート・ニュースルーム)

プレスリリースは一次情報の宝庫

プレスリリースには、新製品、提携、資金調達、価格改定などが発表されます。メディアの記事より早く届き、発表者の言葉がそのまま残っています。

一方で、発表内容は発表者に有利に書かれた情報でもあります。PR TIMESは2024年、虚偽情報による企業登録1件とプレスリリース2件が掲載され、アカウントを停止したと公表しました。受け取るだけで終わらせず、確認する前提で読むことが大切です。

発表の日付と、誰が発表したかをセットで見るだけでも情報の質が分かります。引用元が明確な発表は、社内で共有しやすい材料になります。

出典: 株式会社PR TIMES『PR TIMESに登録された虚偽情報に関する対応とお詫び』p.1(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001426.000000112.html, 閲覧日2026-08-13)

配信サービスの企業ページを追う

国内のプレスリリースは、配信サービスの企業ページにまとまっています。競合のページを開き、フォローしておくと新着情報が届きます。

PR TIMESの企業ページには、フォローとRSSを購読するの2つの機能があります。PR TIMESは、企業をフォローすると、フォローした人へ企業が配信する情報を自動で届けられる仕組みだと説明しています。

企業ページには過去の発表も並んでいます。数か月分をまとめて読むと、発表の周期や傾向が見えてきます。

出典: PR TIMES『スタートアップチャレンジ(フォロー機能の説明)』p.1(https://prtimes.jp/startup_free, 閲覧日2026-08-13)

フォローとRSSで自動収集する

受け取り方は、メール通知とRSSの2つを使い分けます。重要な競合はメール、補助的な相手はRSSリーダーにまとめると整理しやすくなります。

PR TIMESのプレスリリース受信にはアカウント登録が必要で、報道関係者向けのメディアユーザーと、個人ユーザーの2種類があります。社内で使う場合は担当を決めて受信設定を一本化しておくと、見落としを防げます。

出典: PR TIMES『プレスリリースを受信したい方へ』p.1(https://prtimes.jp/user_info, 閲覧日2026-08-13)

Googleアラートで補完する

配信サービスに登録していない企業でも、Googleアラートなら社名や製品名で拾えます。フォローを漏らした相手の保険として使います。

Googleの公式ヘルプでは、アラートは登録したトピックの新しい検索結果が見つかったときにメールで知らせるサービスと説明されています。頻度やサイトの種類、言語、地域、件数を設定できます。

アラートは日本語と英語で別々に作ると取りこぼしが減ります。海外の競合を追う場合は、英語のアラートも試します。

出典: Google『アラートの作成(Google 検索ヘルプ)』p.1(https://support.google.com/websearch/answer/4815696?hl=ja, 閲覧日2026-08-13)

監視の受け口を組み合わせる(企業ページ・RSS・Googleアラート)

発表内容を確認する3つの視点

受け取った発表は、日付、発表者、裏取りの3点で確認します。日付が古い情報を新着と勘違いすると、判断を誤ります。

発表者の名義と、数字が一次情報かどうかも確認します。不安なときは、発表元の公式サイトやニュースルームで同じ内容を確認します。

数字は、いつ時点のものかまで確認します。実績値なのか目標値なのかで、意味が変わります。

集めた情報を記録して共有する

確認した発表は、日付、会社名、要点、出典URLの4点で記録します。後から探せる形にしておくと、会議で即使えます。

記録は自分だけで持たず、チームで見られる場所に置きます。週1回など共有のタイミングを決めておくと、競合の変化が会話に載りやすくなります。

記録の形式は、表計算ソフト1枚で十分です。大事なのは、書式を整えることより続けられることです。

記録と共有の流れ(4点を記録・置き場所を決める・週1回共有)

最後に: 発表を自分の言葉に直す

プレスリリースは、読んだだけでは自社の判断につながりません。発表の内容を、自社の顧客や製品にどう影響するかに置き換えて初めて、監視が意思決定の材料になります。

毎日すべてを読む必要はありません。フォローとアラートで自動的に集め、確認と記録の時間だけを決めて続けることが、長く使える監視の形です。

監視の目的は、発表を集めることではなく、変化に気づくことです。慣れてきたら、記録から傾向を読み取る時間も少しずつ増やします。