展示会の会場には、競合の今が集まっています。価格表、デモ、説明員の言葉、来場者の反応。どれも一日で消えていく一時的な情報です。

この記事では、展示会で競合を調べるときに記録したい項目を、当日の見方と翌日の整理に分けて整理します。ヒアリングシートの定番項目も参考にしながら、競合情報として使える形に落とし込みます。

展示会当日の競合リサーチの流れ(事前準備から当日記録まで)

展示会が競合情報の宝庫になる理由

展示会では、競合の製品、価格、販促、人材が同時に観察できます。ふだんは分からない情報も、会場では短時間で比較できます。

さらに、来場者は競合を含む複数のブースを見て歩いています。どのブースを見たか、何を比較しているかを聞けば、競合の評価が手に入ります。

マネーフォワード クラウドの記事では、来場者が自社以外に観覧したブースとその理由を聞くことが、自社ブースの改善や来場者の関心理解に役立つとされています。展示会場の各ブースに番号を振っておくと、来場者が具体的に答えやすくなるという工夫も紹介されています。

出典: マネーフォワード クラウド『展示会でヒアリングシートを利用するメリット5つ|無料テンプレも』p.1(https://biz.moneyforward.com/work-efficiency/basic/12022, 閲覧日2026-09-04)

会場で競合ブースを見る5つの視点

競合ブースでは、出展物そのものより見せ方を記録します。何を目立たせ、どの順番で説明しているかが、相手の狙いを表します。

次に見るのは価格の見せ方です。表示価格、割引条件、導入時のサポート範囲を、分かる範囲でメモします。

配布資料とノベルティも比較材料になります。資料の厚さや訴求内容、説明員の人数と役割まで記録しておくと、後で傾向を追えます。

混雑の時間帯も記録しておきましょう。どの時間に人が集まっていたかは、集客施策の評価につながります。

来場者から聞ける競合の情報

来場者は、競合製品の利用者である場合があります。現在導入しているサービスと、その不満を聞けると、比較提案の糸口になります。

マネーフォワード クラウドの記事では、導入済みサービスが課題解決につながっていないという回答が、乗り換え提案のきっかけになるとされています。あわせて、決裁権の有無や所属部署も確認しておくと、その後の対応を分けられます。

展示会に来た目的と、導入を検討している時期も欠かせません。目的が情報収集なのか製品比較なのかで、必要な情報が変わります。

EXPOLINEの記事では、来場目的、課題やニーズ、興味のある商品、今後の対応という項目が、ヒアリングの基本として紹介されています。予算や導入時期の希望も、個別提案のために確認する項目です。

出典: EXPOLINE『【テンプレート付】展示会出展時のヒアリングシート項目の考え方』p.1(https://www.expoline.jp/blog/hearing-sheet, 閲覧日2026-09-04)

競合ブースで見る3つのポイント(出展内容・価格・人の配置)

記録項目はシート1枚にそろえる

記録項目は、担当者ごとにばらつかせないことが大切です。EXPOLINEの記事では、項目を事前に決めることで、接客担当者のスキルによる情報量の差を抑えられるとされています。

シートには、来場者の基本情報、来場目的、抱えている課題、比較している相手、今後の対応の5つを並べます。この形なら、競合の名前と検討状況が同じ場所に残ります。

個人情報を聞くときは、利用目的を伝えて同意を得ます。これは個人情報保護法への対応として、EXPOLINEの記事でも注意点として挙げられています。

翌日までに終わらせる整理の手順

展示会の情報は、時間が経つほど記憶が薄れます。当日のうちに、シートの走り書きを商品名や数字まで埋めます。

EXPOLINEの記事では、集めた情報を基に、即時対応が必要な見込み顧客と、長期フォローが必要な潜在顧客に分類することが勧められています。競合の名前が出た案件は、優先度を上げて共有します。

翌日にはチームで共有し、競合の変化として記録します。価格や訴求の変化は、次回の提案書を更新する材料になります。

持ち帰る記録の5項目(基本情報から次の対応まで)

最後に: 持ち帰った情報は早く使う

展示会で集めた競合情報は、しまっておくと価値が下がります。まずは自社の提案や資料の修正に使いましょう。

会場で見た競合の動きは、その後の変化を追う起点にもなります。展示会の前後で相手のサイトがどう変わったかを確認すると、情報の解像度が上がります。

一日で手に入る情報量は、いつもの一か月分に匹敵することがあります。だからこそ、当日に記録し、翌日に共有する流れまでをセットで習慣にしたいところです。